クライミング 映画

【映画フリーソロ】アレックスの挑戦を記録したドキュメンタリー作品【ネタバレあり】

映画フリーソロとは

フリーソロは2018年に制作された映画。

本作の主人公アレックス・オノルド氏はフリーソロ(命綱なし)の状態でロッククライミングをすることで世界的に有名なクライマーである。

そんな彼には大きな目標があり、それは未だかつて誰もフリーソロ(命綱なし)で登頂していないアメリカ、カリフォルニア州ヨセミテ国立公園内にある1000m近い巨大岩エルキャピタンに挑戦すること。

アレックス・オノルド氏がエルキャピタン挑戦を決めた日からフリーソロ登頂に挑むまでを記録した実話のドキュメンタリー映画である。

この映画は第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞。

映画フリーソロを観た率直な感想、「理解できない...」

米カリフォルニア州ヨセミテ国立公園内にあるエルキャピタン

私自身もクライミングをやっているのだが、フリーソロ(命綱なし)でのクライミングは死んでもやりたくない!(やったらたぶん死ぬ)

一般的なクライミング(命綱あり)でも高さが10mあたりになると私の場合恐怖で手を出すのが怖くなる時がある。

きっとフリーソロ(命綱なし)だったら5mも登れないだろう。

恐怖で全身ガチガチに力が入ってしまうはず。

しかしアレックス・オノルド氏は標高がどれだけ高かろうが冷静に登っている。

手が滑れば確実に死んでしまうのに...。

アレックス・オノルド氏は間違いなく天才だ。

だがクレイジーな一面もないとエルキャピタン登頂の偉業は達成できない。

「馬鹿と天才は紙一重」って誰が最初に言ったのか知らないが上手いこと言うよね。

エルキャピタン、フリーライダールートとは

アレックス・オノルド氏が登頂したエルキャピタンのは20数か所のクライミングルートがあり、今回彼が選んだのはクライミングルートの一つ「フリーライダー」ルート。

このルート28~29ピッチの長さがあり、一番難しい箇所でのグレードは5.13a。

ピッチとグレードを見ても経験者でないのなら難しさがわからないだろう。

私の勝手な主観から言うと、初心者は3ピッチも登ると腕がパンプ(疲労)して力が入らなくなる。

クライミンググレードの正式な名称は「デシマルグレード」と言い、5.~の後の数字が大きくなるほど難易度が高くなる。

数字をさらに細かく分けるのがアルファベットでa.b.c.dの4段階で分けられる。

例をあげると5.11aより5.12aのが難易度が高く、5.12aより5.12bのが難易度が高いという具合だ。

クライミングジムで初心者用にセットさてているグレードは5.10aが多い。

「フリーライダー」ルートの最高グレードの5.13aはかなり難しいが5.13aというグレードだけでみれば登れる人は結構いるだろう。(もちろん命綱ありでの話)

だがエルキャピタン、フリーライダーの28~29ピッチを登りきる体力。

そして何よりフリーソロ(命綱なし)のクライミングで冷静さを保つことができるかを考えると、

「スゴすぎる」の一言に尽きる。

アレックスの彼女サンニも気が気じゃない

映画『フリーソロ』より引用

アレックス・オノルド氏には自身のイベントで知り合った彼女がいる。

彼女の名はサンニ。

サンニもクライマーで岩登りをするがフリーソロ(命綱なし)はしない。

一般的な女性である。

サンニはアレックス・オノルド氏のよき理解者で彼の行動(フリーソロ)を止めたりしない。

だが心配なのは間違いない。

サンニの本心ではフリーソロ(命綱なし)を止めて欲しいと思っているはずだが、アレックス・オノルド氏の生き方を尊重して彼がフリーソロ(命綱なし)を挑戦する前は泣いたり怒ったりせずに自身の感情をコントロールしている。

とても理性的な女性だ。

アレックス・オノルド氏本人もサンニが自分を心配しているのは分かってはいるのだが、インタビューでの回答で

「自分が死んでも彼女はきっと素敵な男性を見つけて幸せに暮らすはずだから問題ない」

のような趣旨の回答をしていた。

喧嘩になるのは必至の内容だがアレックス・オノルド氏は当たり前のように語っていた。

もはや無敵である。

他人のことを気にしていたらフリーソロ(命綱なし)は絶対に成功できない世界なのだろう。

まるで正反対の位置にいるようなアレックス・オノルド氏とサンニの二人だが、それでも別れることなく一緒にいるのはサンニにとって彼は尊敬できるパートナーであり、アレックス・オノルド氏にとって彼女はクライミングの途中にあるテラス(休憩できる場所)的な存在なのかもしれない。

撮影スタッフ達も大変

映画『フリーソロ』より引用

撮影スタッフ達はみな高いクライミングの技術を持っており、アレックス・オノルド氏の挑戦の邪魔にならないよう、クライマーだからこそわかる邪魔にならない距離感を理解し撮影を行っている。

彼ら撮影スタッフ達は何年も前からアレックス・オノルド氏の挑戦を撮影しており、お互いに遠慮なしに意見を交わしあえる気心の知れた関係になっている。

だからこそ撮影スタッフ達も彼女サンニと同様に気が気ではいられないのだ。

アレックス・オノルド氏の挑戦、フリーソロ(命綱なし)を撮影することは彼が失敗して落ちていく瞬間を目撃してしまう可能性もあるということだ。

アレックス・オノルド氏が劇中で一度エルキャピタン挑戦を途中で断念して下山するシーンがあるのだがその時撮影スタッフ達は「撮影されていて気が散るのなら撮影を止めるよ」と提案していた。

撮影が原因で命を落としてしまってはいけないから当然の提案である。

その提案に対してアレックス・オノルド氏は「もし撮影が邪魔だと思っているなら誰にも言わず勝手に登っているよ」と一言。

「器のデカさ」もエルキャピタン級である。

今後もフリーソロを続けるであろうアレックス・オノルド氏

映画『フリーソロ』より引用

死ぬことは怖くないのか?

アレックス・オノルド氏を見て誰もが思うこの質問に対して彼は「どんな人間だっていつ死ぬか分からない」

確かにその通りである。

私だって通勤中に交通事故で死ぬ可能性だってあるし突然死する可能性だってある。

だが多くの人々は自分は日本人の平均寿命まで生きていると思っているだろう。

だから毎日が退屈に、夢や目標に今すぐ挑戦することなくダラダラと生きているだけになってしまっているのかもしれない。

私自身そんな節がある。

アレックス・オノルド氏のフリーソロ(命綱なし)は自分の死を目に見える場所に置くことによって自分の人生を無駄に生きない、一日一時間一秒を全力で生きることができる方法の一つなのだと感じた。

私にはフリーソロ(命綱なし)をする技術も度胸もないが人生を無駄にしないように常に何かに挑戦するような人生を送りたいと映画「フリーソロ」を観て思った。

皆も目指そう、「人生のエルキャピタン、フリーソロ登頂!!」

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